青春18切符 冬の旅Ⅰ

青春18きっぷ 冬の旅

 

JR全線普通列車(昔の言い方をすれば"鈍行列車")乗り放題切符。

早朝まだ暗く寒い朝、地元駅で列車を待つ。

 

遠くの高校へ通う学生数人だけの車内は暖かい。

途中の駅で行き違いのため待っていたのはコナン列車。

朝には似合わないぐらいの明るいペイントだ。

 

山陰本線から伯備線に乗り換えるため伯耆大山駅で下車。

近くの製紙工場への貨物専用線が入る大きな駅。

 

伯備線に入ると乗客はさらに少なくなった。

黄色の車両(113系or115系)に2~3人。

どこに行くのだろう?と私も見られているのかな。

 

しばらくすると米子道の赤い橋の向こうに大山が見える。

 

さらに進み県境に向かうほど雪が深くなる。

車窓から遠くを見ると山の中に雪に覆われた一軒家が見える。

住んでいる人の生活を思う。

 

静かな列車内から窓辺に肘をつき窓の外を見ていると、

考えるともなく色々なことに想いが行く。

 

今年は私ごとで経験したことのないような出来事が次々と起きた。

その中でも春に逝ってしまった幼なじみのことは今も心に残る。

事あるごとに思い出す。

こんな時には沁み沁みと思い出す。

 

県境を越えると晴れの国岡山。

青空が広がっていた。

 

(次回へ)

 

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